病院の日その3 肥満細胞腫

病院の日その1 目のアレルギー
の続きで肥満細胞腫です。
手術をしたのは2年半前で現在は再発がないか経過観察しています。
記録として残しておきたいので、長くなりますが今までの出来事と
自分が学んだことを書き留めます。
私もたくさんの方々の情報に助けられたので、これが同じ病気の方の参考になれば嬉しいです。
 
【肥満細胞腫とは】 
人も犬も肥満細胞という名前の細胞があります。
細胞核の周りにヒスタミンなどの顆粒を持っていて
花粉などアレルギーの原因となるものが体内に入ってくると反応して
ヒスタミンなどを放出し炎症を引き起こします。
その結果くしゃみや鼻水が出ます(これが花粉症)。
この肥満細胞が免疫低下など何らかの理由で腫瘍化したものが肥満細胞腫です。
 
ジェンが8歳8か月の時、ある朝、首の左側にぶよぶよした大きな塊ができました。
直径3cmぐらいあったと思います。
病院に行くと細胞を取って検査することになり、肥満細胞腫の可能性があると診断されました。
全く知識がなかった私は、肥満細胞腫は悪性腫瘍であること、
腫瘍の部分だけでなく周囲に癌細胞が広がりやすいので触らないようにして
とにかく早く手術を受けるべきだという説明を聞き、翌日手術を受けることにしました。
 
この半年前に同じ場所に直径1cmぐらいの硬いしこりができて診てもらっていました。
その時は特に検査もせず、ちょっとした炎症でしょうということだったので、
手術当日「早期発見できてよかったですね」と言われた時は愕然としました。
しかし手術前なのでぐっと言葉を飲み込み・・・。
 
術後1泊だけ入院して帰ってきました。
手術の前も後もジェン本人はいたって元気です。
「なんかわからんけど病院連れてかれて、眠らされて、
 起きたら首がぐるぐる巻きにされとった。
 えらい目におおたわ!」
と思っていたに違いありません(笑)

肥満細胞腫は先にも書いた通りとにかく周りにべたーっと細胞が広がるタイプで
手術で出来る限り広範囲を切除することで癌細胞を残さないようにするのが重要です。
ジェンの場合、運が良かったことに首の皮膚がたるんでいるところだったので
かなり広く切除できました。
切り取った部分は組織検査に出し、
腫瘍の周辺の癌細胞がきちんと切除できているかどうか(サージカルマージンが明瞭かどうか)と
どの深さまで浸潤しているか、癌細胞の分裂の勢いはどうかなどが検査されます。
 
縫合跡は20cm以上で包帯からもはみ出しています。
(かわいそうな写真ですが・・・。茶色のは血じゃなくて消毒薬です。)
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本人はなんとなく肩が突っ張る違和感は感じていたようですが、
本当に元気いっぱいで全力で走ろうとするので阻止するのが大変でした!
包帯は5日ほどで外すことになり、傷口を掻いてしまったり、
ハーネスが擦れたりして細菌が入るといけないので
私のTシャツで首まで覆える服を慌てて作りました。
(縫い目が小学生以下なのはスルーしてください 汗;)
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一週間後戻って来た組織検査の結果は、肥満細胞腫グレード2。
(グレードは1から3まであり、3の方が悪性度が強い。)
腫瘍の周囲にも広がりが見られたけど切除範囲は十分、
脈管への浸潤はなく(血液やリンパを介して転移していない)、
細胞の核分裂は稀(勢いよく分裂している最中だと危険だけどほとんど分裂が終わっている状態)
ということで、まず少し安心しました。
 
その後の方針として、切除した周囲に癌細胞が残っている可能性がゼロではないので、
ステロイドを飲む必要があると言われました。
(抗がん剤は今飲むと抗体ができて、次に癌になって抗がん剤が必要な時に
 効かないと困るので、今回は選択肢に入らない。)
 
私は癌について何も知らず、肥満細胞腫だと言われた時から必死で調べ勉強しました。
術後の対策としても放射線、抗がん剤、ステロイド、サプリ、何もしない、と選択肢があり、
またそれぞれの選択肢の中にも種類があり、疑問点が次から次へと出てきて何度も先生に質問しました。
しかし、先生自身もあまり経験がないようで、質問への返答はほぼ全て「教科書的にはですね・・・」
で始まり、私も不安になってきました。
特にステロイドに関しては、合わない場合嘔吐などの副作用がきついようで、
元々薬に対してものすごく胃腸が弱いジェン(抗生物質などは一切飲めない)には
返って毒になるかもと悩みました。
 
本当に恥ずかしいのですが、獣医師に専門性があるということにもその時に気付きました。
ジェンが子供の頃からお世話になっていたこの病院は、院長先生の他5、6人の先生がいます。
毎年インターンで1、2人入ってきて、3〜5年で他に移っていきます。
特に専門性はなく、近所のかかりつけ医という位置付けの病院です。
ジェンもこの時3人目に担当してもらった先生で、5年目の先生ですが、
手術の2週間後には退職することが決まっていました。
 
様々な情報の中、肥満細胞腫になって腫瘍専門医を紹介されたという記事をいくつか見かけ、
腫瘍専門医について調べてみると、試験を経て取得できる資格のようで1種と2種がありました。
難しい1種を持っている先生は少なくうちから通うには遠かったので、
2種の先生の中で、設備の充実しているある程度の規模の病院で、
ただ資格を持っているだけでなく日々そういう患者さんを診ていると思われる先生を探しました。
以前診てもらっていた飼い主さんのブログを拝見し、とても素晴らしい先生のようだったので、
セカンドオピニオンをお願いしてみることにしたのが現在の先生です。
 
セカンドオピニオンだと言って診てもらったのですが、とにかく丁寧で、
組織検査の機関に問い合わせてくれたり、
私が抱えていた多数の疑問にも、深い知識と新しい情報と先生の経験を交えて答えてもらえて
ずっとモヤモヤしていた頭の中が術後初めてクリアになりました。
一番気になっていた術後ケアに関しては、
余裕を持って切り取られているのでステロイドは必要ないと思う、
ジェンの今の状態でステロイド治療をするのとしないのとでは再発率に変わりはない、
犬種によってはステロイドがよく効く場合もあるが、柴犬ではよく効いたという事例は
あまり聞いたことがない、
だから薬は飲まずに、体をよく観察しながら、ストレスをかけず楽しく過ごすことが一番!
と言っていただき、残りの犬生はこの先生に診てもらいたいと強く思いました。
 
正直に言って前の病院の先生とは話の内容に格段の差がありました。
今の先生は、多分11年目だと思いますが、今でも大学院の研究室(外科)に所属していて
週に一度そちらで研究されているとても熱心な先生です。
近所のかかりつけ医も大切な存在ですが、大きな病気をした時は専門医に診てもらうことも
必要ではないかと今回の件で感じました。
 
そうして病院を移った後は、細かく経過観察することで再発に備えています。
まずは毎日家でジェンの体をよく触ること。
少しでもしこりのようなものがあったらその都度診てもらっています。
術後ほどなく顎の下にしこりができた時は切除して細胞診をした結果大丈夫でした。
2か月に1度の通院では先生がチェックしてくれるので、より安心できます。
また、肥満細胞腫はほとんどが皮膚上にでき転移すると内臓に行ってしまうのですが、
たまに最初から内臓にできる場合もあります。
腫瘍マーカーがなく血液検査では発見不可能なので、
ジェンは年に2回(春のフィラリア検査の時と秋のドッグドックの時)腹部エコーをしています。
薬は飲んでいませんが、自分で色々調べた結果、韓国で抗がん剤として使われている
メシマコブ菌糸体のサプリが良さそうで欠かさず飲んでいます。
 
再発したら・・・という不安は今でも強く感じています。
年齢や腫瘍ができる場所によって判断は異なってくると思いますが、
万が一再発してしまった場合は、ジェンにとって一番いい方法を選択したいと思っています。

どうか先生がずっと今の病院にいてくれますように!
 
ポチッと押していただけると嬉しいです。



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by hamasumi-life | 2016-08-29 22:25 | ジェンの病気・病院 | Comments(0)